☆しあわせ研究所にようこそ☆
しあわせ研究所は私たちが長生きになり、生涯を通しての生活費が増えために新しい格差が生まれたと考えています。それが見えない格差です。
そして、見えない格差が少子化の一番の原因になったと考えています。
少子化の原因はいろいろありますが、しあわせ研究所は少子化の一番の原因は私たちが長生きになったことだと考えています。
「見えない格差」が見えるようになるは老後です。年を取り働けなくなった時です。
平均寿命が急激に延びた
昭和49年(1974年)頃の日本は高度成長期が終わり安定成長期に入り、一億総中流などと呼ばれていました。年功序列賃金・終身雇用が成長を支え、とてもよく機能していました。
会社に入ってまじめに働けば生涯安定して暮らし、老後も退職金と年金で悠々と暮らせると誰もが思っていました。
しかし何故か、その頃から少子化が始まりました。
特殊出生率が2を割り始めたのです。
その後、現在まで49年もの年月が経ちましたが低くなる一方です。
現在なら出生率が低いのはなんとなく納得しますが、何故、昭和49年に始まったのでしょう。
実はそのころ2つの事が同時におきました。
一つは平均寿命が急激に延びたことです。
下のグラフを見て下さい。わずか20年間で22歳以上長生きになったのです。
老後の生活費が増えていく
仮に退職後の夫婦の生活費が月25万円(年間300万円)位かかると考えて、単純に計算すると20年で6千万円、30年で9千万円位が必要になります。
長生きすることが大きな負担となり始めたのです。年金だけでは老後の生活ができなくなり始めたのです。
社会保険料が急激に高くなった
そして社会保険料が急激に上がりました。年金を受給する人たちが増えたため、年金財政が維持できなくなったためです。下のグラフをみてください。
社会保険料が昭和23年に比べ2倍以上になったのです。
保険料が増えると、まず手取り金額が減ります。
そして、会社負担の保険料が増えます。
そのため会社は増えた保険料分の給料を上げる余力がなくなります。
長生きになった分だけ給料の手取り金額が減り、給料が上がらなくなったのです。
そして、老後の生活ために貯蓄をする人が増えました。
子どもを育てるのにお金がかかるようになった
もう一つは子供を育てるのにお金がかかるようになったことです。
特に教育費が上がりました。
これらを象徴するように1971年に当時の郵便局の簡易保険から2つの保険が販売されました。
一つは「学資保険」です。
もう一つは「特別終身保険」です。
「特別終身保険」は現在もあり、そのサブタイトルは「長生き君」です。
生涯設計を持つようになった
保険会社の宣伝の影響もあり、その頃から多くの人がライフプラン、生涯設計を持つようになりました。自分たちの将来を若い時から考え始めたのです。
所得の高い人たちは老後の貯蓄と子供を育てることが同時にできましたが、所得の少ない人たちはどちらかを選択しなければならなくなりました。
しあわせ研究所はこれが見えない格差の始まりだと考えています。
しかし、所得の少ない人たちは不満を持ったわけではありません。
なぜなら自分たちで決めているからです。
自分たちで生涯設計を立てているからです。
そして自分たちの財力にあった生活をそれなりに楽しんでいます。
しかし、「結婚できないな」「子供はやめておこう」「2人は子供が欲しかったけど生活がきついな」「あと一人欲しかったけど無理だな」そんな風に考える人達が増えてきました。
将来の不安のため結婚や子供、家族を持つことをためらうのです。
そういった人たちが「見えない格差」の人達です。
そして、自分たちも自覚していません。
結婚や子供を諦めれば普通に生活できるからです。
不満も持てません。自分たちで決めているからです。
社会保険料と老後の不安が一番の原因
社会保険料が上り、手取り金額が減ったと書いてあるけどどれくらい減ったの?
このグラフを見てみて、1948年と2020年の社会保険料を年収別に比較したグラフなんだ。ただね1948年と今では物価や給料が違うから社会保険料率だけを利用して、今の給与に当てはめて作ったグラフなんだよ。
え!
社会保険料ってこんなに上がったの。
月収30万円の人でも月に6万7千円近く高くなっているね。
そうだよ。ムク考えてみて、
もし手取り収入が毎月6万7千円増えたら、もう一人子供がいてもいいと考えると思わない?
本当だよね。
月収40万円の人なら9万円近く、50万円の人なら11万円以上毎月の手取り収入が増えるんだね。なんだか、社会保険料が増えなかったら少子が始まらなかったような気がするね。
そうなんだよムク。
もちろん少子化の原因は社会保険料だけじゃないけど、しあわせ研究所は社会保険料と老後の不安が一番の原因になっていると考えているんだよ。
年金は減り続け、他の社会保険料は上がり続ける
社会保険料はもうこれ以上高くなららないの?
社会保険の保険料は年金と医療保険、介護保険がほとんどなんだけど、医療と介護保険料はまだまだ高くなるね。年金の保険料より医療保険の保険料の方が高くなる可能性すらあるんだ。
どうして、高齢化が進むから。
この前の記事で説明したように、これからは働く人が減っていくことが大きく影響するんだよ。働く人が35%くらい減って、その分だけ医療保険料は上がるだろうと考えられているんだ。
何とかならないの?
国は保険料や財政支出を抑えるため自己負担額を増やしたり、医療の質を落とそうとしたりしているんだよ。今受けている整体の保険適用やあんま・針灸・マッサージも受けづらくなるだろうね。
年金の保険料も上がるの?
年金の保険料はもうこれ上がらないことになっているんだよ。その代わりに受け取る年金額が減っていくんだよ。
わかった、これからマクロ経済スライドで受給額が減っていいって、基礎年金は満額で実質4万円くらいまで減ってしまうかもしれないんだよね。
よく覚えていたね。
つまり医療保険は保険料が上がっていき、年金は受け取る金額が減っていくんだ。じゃあ介護保険はどうなるの?
介護保険は45歳以上の高齢者が負担しているから若い人には影響がないんだ
高齢者には影響があるの?
そう、特に65歳以上の高齢者には介護保険料が一番の負担になっているんだ。年金から直接ひかれているので、手取り額が少なくなるんだ。年金が少ない人には本当にきついんだよ。
少子化で支えてくれる子供たちが減ると介護が必要な人が増えるよね!
その通りだよ、ムク。それが一番の問題なんだよ。
直接介護する家族が減ることが本当の問題
「見えない格差」の一番の問題は直接介護してくれる子どもたちが少なくなることです。
子供のいない高齢者が増えることです。
今でも介護士の人達が足りませんが、これからはもっともっと足りなくなるでしょう。
そして、直接支えてくれる子供たち、介護してくる子供たちが減る分、介護保険料も高くなります。
これから少子化で医療や介護の保険料が上がり、給料の手取り金額が減り、年金の受給額が減っていき、世話や介護をしてくれる子供たちも減っていくんだね。少子化の問題は老後の問題になるんだね。
その通りだよ、ムク。
少子化の問題は老後の問題
「見えない格差」に属する人達は自分たちが若くて元気に働いている時には気が付ません。
年を取り働けなくなった時に初めて気が付きます。
支えてくれる子供たちがいなくなった時に初めて実感します。
若い時には本当に見ません。
「見えない格差」が「見える格差」になるのは老後だからです。
また、「見えない格差」の人達を外からは誰も気が付きません。
なぜなら「見えない格差」の人達は普通に生活しているしいるように見えるからです。
不安は見えませんし、不安にならないように結婚や子供を諦めて自分にできる生活をしているからです。
特に生活に不安のない一定以上の収入(資産)のある人達には見えません。
自分たちに生活の不安がないので本当の意味での共感ができないからです。
お金持ちが「見えない格差」の人達に気が付かないのは生活に不安がないからだけ?
うん、それ以外に今の税制と社会保険の仕組みもあるとしあわせ研究所では考えているんだ。
え!どういう意味?
それを次の記事に書くつもりなんだ。
でもまだ書けていていないんでしょ?
うん、でもすぐ書くつもりなんだ。
下書きはできているから。
やっと5つ目の記事「見えない格差が見えない訳」」が書き終わりました。ぜひ読んでください。
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